【この記事は約 4 分で読めます。】
今回は、いまの地図には無いのに、バス停では使われている地名です。
半田市内を走る路線バスの停留所に、
「鶴田町(つるたまち)」という名前があります。
※残念ながら、2016年「鶴田町」のバス停は廃止されました。
バス停の場所は、名鉄 半田口駅から大通りを東へ行った所です。
しかし、現在の地図を見ると、そのバス停の周りには「住吉町」「岩滑東町」がありますが、「鶴田町」という字名は見当たりません。
半田市で生活しているみなさま、鶴田町という地名を、日常的に耳にしますか?
あまり聞かないとは思うのですが、日常的に使う方がいたら、ぜひ年齢層やお住まいの地区と共に教えてください。
↓行政的には名前はあるようなのですが…
図書館で「鶴田町」について調べたところ、いくつかの文献から以下の変遷が追えました。
昭和32年、鶴谷が鶴田町(つるたちょう)と住吉町に地名変更
(鶴谷というエリアは、半田赤レンガ建物の北側あたり)
↓
土地改良事業により、昭和43年6月10日に、鶴田町は住吉町に取り込まれ、地名だけ残る。
↑昭和13年の半田市地図
ということでした。
もともとは『鶴谷』だったんですね。
谷が田んぼに変わった、つまり谷が土地改良で埋められていたのでしょうか。
隣の住吉町は全国的に住宅地につく地名です。
地名だけ残るということは不思議ですが、色々と手続き上、書類上、消すわけにいかない事情があるのでしょうか。
それはそうとして、現実的には使われていなさそうな地名。
統合された時点で変わってもよさそうなものですが、なぜバス停に名前が残っているのでしょう?
市内の路線バス停留所の名前は、鶴田町以外は、どれも施設名や現行の町名由来の馴染みがある名前がついています。
「なぜ鶴田町という地名表記が地図になくなった今も、バス停の名前に鶴田町とつけているんだろう?」
当の路線バスを運営する知多バスさんに問い合わせてみました。
すると、ご丁寧に、資料を調べていただいたり、OB社員さんや近隣住民の方にも聞き取りをしてくださるなどして、ご回答いただきました。
それによりますと、
「鶴田町」のバス停は、昭和35年9月13日に設置されましたが、現在そのバス停は住吉町1丁目に立っているとのこと。
今もなぜバス停名が鶴田町のままなのかは不明ということです。
わからないくらいのことなので、やはり、きっとこれまで特に利用に際して問題にならなかったのでしょう。
ちょっと調べないとわからないこのおもしろいバス停の名前。
ぜひ可能な限り残してほしいと思います。
※残念ながら、2016年「鶴田町」のバス停は廃止されました。