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半田市有楽町にある鳳出観音教会にいらっしゃる
「びんづるそんじゃ」さん。
賓頭盧(びんずる)さんは奈良の東大寺にもいますが、お釈迦様の弟子の1人。神通力にすぐれすぎて、みだりに世間の人に神通力を使いすぎて、お釈迦様に怒られて、涅槃を許されずに、ずっとずっと衆生を救い続けているという方です。
民間ではわかりやすく、「なでぼとけ」と言われてなでられてきました。
膝の痛い人が、賓頭盧さんの膝を触って、自分の膝を触って、と交互になでると痛みをとってくれると信じられてきました。
また、お顔が赤いのは、お酒が大好きで、修行の合間にこっそり飲んでいたからか、お釈迦様にバレて怒られて赤面しているからなのか分かりませんが、全国の賓頭盧さんは必ず赤い顔をしています。
さて、この鳳出観音さんには、市の歴史資料によく載るような有名な仏さんお地蔵さんがたくさんいます。
鳳出観音さんは、地元では通称「とりでかんのん」といいますが、戦国時代の頃は、本当にここに“砦(とりで)”があったと伝えられています。
この寺があるところは、室町時代、1543年(天文12年)に、知多半島北部から攻めてきた水野氏が、成岩城を攻めるための、軍事拠点“砦(とりで)”として築いた場所でした。
確かに、後々ご紹介する成岩城と、鳥出観音のある場所は同じような高さの場所にあり、両者の間には神戸川(ごうどがわ)が流れ、たびたび氾濫したような低地が広がっています。
そんな高台に、海や一帯を見晴らせた砦があったというのは、伝説的な記録しかありませんが、地形的には納得のいくものです。